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京都文化博物館 生誕100年 佐藤太清展
 印象派の画家たちが活躍した19世紀後半は、水辺が生活に潤いをもたらす余暇を過ごす場所として クローズアップされた時代でもありました。
 都市部の近代化にともない、市民のあいだに休日のレジャーが普及すると、アルジャントゥイユやブージ ヴァルといったパリ近郊のセーヌ川沿いの町や村が、身近な行楽地として人々を惹き付けました。
 さらに 鉄道網の発達も相まって、余暇を楽しむ人々の足は、美しい海水浴場や切り立った断崖、賑わいを見せる 港など数多くの魅力的な場所に恵まれたノルマンディ海岸にも向けられました。
 都会の喧騒を離れた豊かな自然とともに、レジャー客でにぎわう行楽地の様子は、同時代の市民生活を 描き出した印象派の画家たちの創作意欲を掻き立てる格好のテーマとなりました。
 本展では、セーヌやノルマンディの「水辺」を舞台に描かれた約73点の作品で、彼らが追い求めた 「光の中の風景」に迫ります。

クロード・モネ 《睡蓮》1907年 油彩/カンヴァス サン=テティエンヌ近代美術館 Musée d’Art Moderne de Saint-Etienne Métropole Droits photographiques : Yves Bresson
会期 平成26年3月11日(火)~5月11日(日)
会場 京都文化博物館
開室時間 午前10時~午後6時00分まで、金曜日は~午後7時30分まで(入場はそれぞれ30分前まで)
休館日 月曜日休館(ただし4月28日、5月5日、5月6日開館、5月7日休館)
入場料 一般:1200円(900円)
大学生:800円(700円)
中小生:400円(300円)
※()内は前売り・20人以上の団体料金。
※前売券は平成26年1月10日(金)~3月10日(月)までの期間限定販売
※上記料金で、2階総合展示・3階フィルムシアターもご覧頂けます。
主催 京都府、京都文化博物館、産経新聞社、京都新聞
後援 外務省、文化庁、アメリカ合衆国大使館、オーストラリア大使館、カナダ大使館、スイス大使館、ドイツ連邦共和国総領事館、ブリティッシュ・カウンシル、京都市、京都府教育委員会、京都市教育委員会、京都商工会議所、(公社)京都府観光連盟、(公社)京都市観光協会、歴史街道推進協議会、KBS京都、エフエム京都
特別協賛 凸版印刷株式会社、三菱UFJ信託銀行
協賛 王子ホールディングス株式会社、清水建設株式会社、新菱冷熱工業株式会社、野崎印刷紙業株式会社
協力 日本航空、NHKエデュケーショナル、ヤマトロジスティクス
企画 東京富士美術館

展覧会内容

第1章 セーヌ河畔の憩いパリ近郊の川辺を描く画家たち
 印象派の画家が活躍を始める1860年代。パリのブルジョワたちは、週末になるとサン=ラザール駅から汽車に乗って郊外へと出かけ、自然に恵まれた行楽地で余暇を楽しむようになりました。1830年代に開通した鉄道がセーヌ川に沿って路線を拡げ、人々をセーヌ河畔に点在する水辺に誘ったのです。
 こうしたライフスタイルの変化に呼応して、印象派の絵画はレジャーを主題とし、都会のリゾート地を描くようになります。印象派は当時の社会現象と密接に結びついて、パリの近郊にある川辺を訪ね、描くという新しい風景画の世界を開拓してゆきました。
 印象派の画家が愛した場所は、パリ中心部のセーヌ河岸、支流ロワン川が流れるセーヌ川の上流域、パリの北西から西の郊外に大きく蛇行するセーヌ川の下流域の3つのエリアです。パリから半径20キロ圏内の行楽地-アルジャントゥイユ、シャトゥー、ブージヴァルや、シスレーが過ごしたサン=マメス、モネが睡蓮を描いたジヴェルニーは、印象派の聖地としてその名をとどめています。
第2章 ノルマンディ海岸の陽光 海辺を描く画家たち
 フランスの首都圏イル=ド=フランスの田園地帯を縫って蛇行するセーヌの流れは、ノルマンディ地方の玄関口となる大都市ルーアンに至り、川幅を広げながら大西洋に注ぎ込みます。巨大な河口の左岸にはオンフルール、右岸にはル・アーヴルといった古くから栄えた港町があります。
 オンフルールから南西に向かう海岸線にはトルーヴィル、ドーヴィルなど、ル・アーヴルから北東に向かう海岸線にはサン=タドレス、エトルタ、フェカン、プールヴィル、ディエップなどの保養地が散在しています。こうした風光明媚な海辺の景観は、光に敏感な印象派の画家たちの注目を集めました。
 これらの場所は、以前は都会から離れた漁村にすぎませんで したが、1863年にパリからトルーヴィルまで鉄道が開通し、都会から富裕な市民層が余暇を過ごすために訪れるようになり、観光地化していったのです。印象派の画家は、明るい光の効果を求めて、陽光が燦々と降り注ぐ浜辺の情景や、夏のバカンスのひとときを過ごす人々の姿を描きとどめました。
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