弘治年間に法衣業を創始した初代千切屋與三右衛門(西村貞喜)を祖とする㈱千總は、2015年に創業460年を迎えます。千切屋惣左衛門家は、三代千切屋與三右衛門の分家筋にあたり、寛文12(1672)年貞道は宗左衛門と称して家を構えました。
千切屋の一門は江戸時代に衣棚町を中心に興隆し、惣左衛門家は主に東本願寺を中心に法衣(織)を取り扱い、江戸中期頃から友禅(染)も手掛けるようになりました。
明治期、天皇の東幸や周辺の公卿の東京移転、廃仏毀釈や閉鎖に追い込まれる寺などの社会の大きな変動の中で、京都の産業界は生き残りの模索を余儀なくされます。漢学者三国幽眠の息子・直篤は、養子となって十二代西村總左衛門となり、この大変動の窮地において、新しいビロード友禅などの技術によって新境地を開き、海外博覧会にも出品してその名を広く知らしめました。
本展は、10年前に行った「千總コレクション 京の優雅」の第二弾として、千總の歴史に焦点をあて、京の老舗の460年の足跡を明らかにするとともに、千總の所有する優れたコレクションを展示します。
重要文化財 円山応挙「保津川図屏風」左隻 寛政7年(千總蔵)
重要文化財 円山応挙「保津川図屏風」右隻 寛政7年(千總蔵)
左:「秋草筒井筒文様小袖」江戸後期(千總蔵)
右:重要文化財 円山応挙「保津川図屏風」右隻 寛政7年(千總蔵)
会期 |
【第1会場】京都文化博物館 3階総合展示室
※会期中展示替えあり(入場料:一般500円、大学生400円、高校生以下無料)
平成27年1月6日(火)~2月11日(水・祝)
開室時間:10:00~19:30(入場は閉室の30分前まで)
【第2会場】千總ギャラリー(入場料:無料)
平成27年1月20日(火)~2月11日(水・祝)
開室時間:10:00~19:00 |
会場 |
京都文化博物館、千總ギャラリー |
開館時間 |
両会場ともに月曜日(祝日は開館、翌日休館) |
主催 |
京都府、京都文化博物館、千總、京都新聞 |
共催 |
朝日新聞社、京都新聞、産経新聞社、日本経済新聞社、毎日新聞社、読売新聞社、NHK京都放送局 |
協力 |
(株)千吉商店、千切屋治兵衞(株)、宮内庁三の丸尚蔵館、清水三年坂美術館 |
協賛 |
(株)大伸社 |
関連イベント
学芸員によるギャラリートーク
【日時】平成27年1月9日(金)、1月23日(金)
【会場】京都文化博物館 3階総合展示室にて
※両日午後6時から展示室内にて行います。事前申し込み不要、当日の入場者に限ります。